どうも、通りすがりです。
今回、思い出を語る馬はサンセットクインです。
と言っても、おそらくほとんどの人が知らないと思います。
私も記憶の中にこの馬の名前だけはしっかりと残っているのですが、どのような馬だったか詳細までは覚えておらず、先ほどネットで検索してみたのですが、わかったことは以下のことのみです。
・1990年生まれ
・牝馬
・父:ハワイアンイメージ
このような馬をどうして今回の記事に取り上げたのかというと、個人的に強く記憶に残っている出来事があったからです。
曖昧な記述が多くなるかもしれません今回の記事ですが、そのような理由がありますのでご容赦いただければと思います。
サンセットクインとの出会いは大井競馬場でした。
当時の私は大井競馬場に行くと500円指定という、大井競馬場の4コーナーあたりにあるスタンドの指定席を購入して、そこに陣取ることが多かったです。
その指定席は金額が安いわりに快適なエリアで私はお気に入りでしたが、問題もありました。
4コーナー付近のスタンド席ということで、ゴール前を斜め後ろから見るような形になるため、接戦となった際にどの馬が勝ったのかがまったくわからないことです。少し待てば着順表示でわかるのですが、ゴール後のしばらくは友人といるときなどには、何が勝ったかでワイワイと揉めるのが常でした。
また、この500円指定の席は2人掛けの席で、1人、もしくは奇数の人数で行くと横に知らないオジサンが座ったりすることがありました。(そのせいで嫌な思いをしたことも少なくありません)
ですので、お金に余裕があるときは1人で行った場合でも2人分の座席を購入して、隣に誰も座らないようにするのが、この500円指定で快適に過ごすコツでした。
あと、この500円指定席は早い時間に行かないと売り切れて入れなくなることもあり、人気の指定席だったように思います。
ただ、たまに私は500円指定ではない場所に行くことがありました。
それはパドックです。
当時の私は若かったこともあって、形から入りたがるところがあり、競馬と言えばパドックで新聞を片手にわかっている風に馬を見るのがカッコいいと思っていました。
友人といるときは恥ずかしくてそのようなことはできないので、一時期、一人で競馬場に行ったときは嬉々としてパドックに向かっていたと思います。
ある日、そんな風に一人で大井競馬場に行って、パドックにいる私に一頭の馬との出会いがありました。
パドックで馬を一頭一頭見ていると、私の目の前を通るときに首を曲げて私の方に顔を向けている馬がいることに気づきました。
最初は落ち着きのない馬だなくらいにしか思ってなかったのですが、その馬は周回してくると必ず私のところに顔を向けてくる。
この馬はなんだと競馬新聞を見ると、その馬の名前が「サンセットクイン」だったのです。
それからも周回を重ねましたが、やはり私のところに来ると顔をこちらに向けるのです。
今考えると私が立ってる後ろに何か気を引くものがあったのかもしれませんが、私はこれは馬が自分の馬券を買うようにアピールしていると思ってしまったのです。
冷静に考えればそんなことあり得るわけないことがわかりますが、一度でもそう思ってしまったら、もうその考えから抜け出せませんでした。
パドックの周回が終わり馬が本馬場に移動したタイミングで私も馬券売り場に移動を開始しました。そのとき見えた景色は夕日に照らされる競馬場の景色でした。
「サンセットクイン=夕暮の女王」
もう私の頭の中にはサンセットクインしかありません。窓口に行くと帰りの電車賃だけを残して持ち金全額をサンセットクインの単勝にぶち込みました。
そしてゴール前に移動して、そこでレースの発走を待ったのです。
単勝のオッズがどのくらいだったか全く覚えてないのですが、あまり人気はなくそこそこのオッズだったように思います。
そしてレースが発走しますが、その後のことはほとんど記憶がありません。
微かに残っている記憶は、レース中からゴールまでサンセットクインがどこを走っていているのかをまったく見つけられなかったことくらいです。
私はその後、トゥインクルレースなのに照明が入る前のまだ明るいうちに、大井競馬場を後にしてトボトボと帰って行きました。
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